カビについて

人にとって、有益にも、有害にもなるカビ。約70,000種に及ぶ真菌も、
住宅内で主に検出されるのは、20〜30種位、うまく防ぎましょう。

畳とカビについて

入居中の住宅に付いては、タンス裏の壁、タンスをどけた下の畳表、部屋の隅、
畳の下の床板、床板に敷かれた新聞紙、ござ等に、カビの発生が見られます。
2階以上の部屋よりも、1階の部屋には、必ずといってよいほど見られます。
空家においては、部屋全体がカビていると言っても良いでしょう。
余談になりますが、新築未入居の公団において、1年以上空家の50部屋表替え、
という仕事をしたときには、壮絶を極めました。そのあと、体調を崩したのは、言うまでもありません。

畳及び畳の下の床板等に見られるカビは、くろかわかび・こうじかびなど、
住宅に主に発見されるカビです。
発生原因は、やはり水分の過多、換気不良(排湿不足)、掃除不足、結露が多いです。
ワラを使用しない建材床や化学表は、水分を吸収しにくいので、かえってカビやすいです。
タンス下の畳表や、畳床からはがした畳表の、裏についたカビは、
畳表の染土やほこりなど、吸湿しやすい状況にも関係があるようです。

◎カビの防除法

カビ対策としては、まずカビを寄せ付けないように、清潔を保つこと。
多湿の場合は湿度を下げること、(大型除湿機・強制換気・畳乾燥機)、
湿度50%〜60%が理想。
湿気を溜めないように、家具の裏・隙間も、風が通るように
押入れの中も空気が通るように、すのこを側面と下面に敷くと良いでしょう、
また、扇風機などで、強制的に風を通しましょう。
本など、しばらく使わないものも、陰干しなどで定期的に湿気を抜きましょう。
畳表を新しくした際には、乾拭きをして畳表の染土を取りましょう。

付いてしまったカビは、早期に発見して、処理しますが、
黒ずむまで、進行してしまっていたら、体に害が及ぶ心配がありますので、
専門業者(ハウスクリーニング等)に頼むほうが、良いでしょう。
家庭での、カビの防除の仕方としては、カビの生えている部位にもよりますが、
まず、消毒用エタノール(濃度70%位)等で殺菌、乾燥させてからカビを落とし、
きれいになったら、再び殺菌、乾燥させてから、防カビ剤をして予防する。
という手順になります。
注意することは、たくさんありますが、基本的には、どの薬剤も使い方を誤ると、
人体にとってとても危険なものであり、自分自身で理解してから
注意して使用するということです。
ご質問等ありましたらお便りまたは、TEL 042-361-3715 水上まで。

畳のカビも同様に防除しますが、畳の湿気を抜くのは、
一般のお宅では、容易ではありません。
当店では、加熱熱式畳乾燥機消毒用エタノール貸し出し用除湿機
などを取り揃え、低価格で施工させていただいております、是非お気軽に、ご相談下さい。

住宅内にいる主なカビ

Cladosporium
クラドスポリウム
(くろかわかび)

風呂・住宅内
どこでもいる

Peniclium
ペニシリウム
(あおかび)

みかんなど。

Aspergilius
アスペルギルス
(こうじかび)

乾燥食品など。
畳の下にも多い。

Alternaria
アルタナリア
(すすかび)

風呂・クーラー。
喘息の原因にも

カビの種類

上記のカビは属という分け方で、属もまた、群・種に分けられます、
分けられた菌ごとに、細かく名前が付けられ、性質も異なります。
例えば、アスペルギルス・ニゲル群のアスペルギルス・フラブスは、
(Aspergillus niger 群の Aspergillus flavus種)
アフラトキシン(発ガン性物質の1つ)を産出する有害菌です。

カビによる疾病

@皮膚や頭皮などに菌が繁殖する、真菌感染症
 (水虫などの表在性と、筋肉・骨・あらゆる内臓が侵される深在性に分けられる)
A呼吸器や、粘膜から侵入した菌による、真菌アレルギー症(喘息・鼻炎など)
Bカビ自体の毒による、真菌中毒症(食中毒など)

●最近では、防カビ加工商品の、防カビ剤自体の薬剤の害・危険をも考慮すべきと考えます。

カビの発生

   カビの生育条件としては、温度水分栄養酸素pH
                  
衛生紫外線材質発育阻害分子があげられます。

 温度と水分と栄養分等の条件があえば、カビはどこにでも発生しますが、
  条件さえそろえてやらなければ、発生をある程度防ぐことが出来ます。

適性温度…15℃〜30℃、大体のカビは25℃〜28℃で盛んに増殖します。
        死滅させるには種類により100℃で2〜16時間必要で、
        加熱だけによる全滅は、難しいようです。
適性水分…70%〜95%、80%を超えると猛烈に増殖します。
        湿度が50%程度なら、カビの心配は無いわけですが
        結露などで、水分量が増えている個所などは、要注意です。
栄養分……有機化合物(大抵のもの)。除去するのは容易ではないでしょう。

発育阻害分子…いわゆる防カビ剤などのことです